ちょっとしたおやつ、食卓からの一口、デンタルガム、しつけのご褒美—全部合わせると結構な量になります。おやつや「おまけ」が1日のカロリーの4分の1以上を占め、体重管理や栄養バランスを崩していることに気づいていない飼い主は多いです。
獣医や栄養のガイドラインでは、1日のカロリーの10%以内をおやつ・人の食べ物・その他のおまけにし、残り90%は総合栄養食からとるよう勧めています。この10%ルールで、体重を保ちつつご褒美も続けられます。そのやり方を説明します。
10%ルールとは
10%ルールは次の意味です。
- 1日の総カロリーの**最大10%**まで、おやつ・人の食べ物・トッピング・その他総合栄養食以外からとってよい。
- 少なくとも90%は栄養的に完全でバランスのとれた食事(メインフード)からとる。
つまり、1日500kcal必要な犬なら、おやつなどは50kcalまで。残り450kcalはいつものフードからです。
体重だけの話ではありません。10%を超えると、バランスのとれたフードでとるべき栄養が不足しやすく、肥満に伴う健康リスクも増えがちです。

10%ルールが重要な理由
1. おやつはすぐに積み重なる
- 小さなビスケット数個、チーズ一切れ、デンタルガム1本で、中型犬なら100〜200kcal以上になることも。
- 1日200〜250kcalしかいらない猫なら、おやつ一掴みで20〜30%になることもあります。
- 飼い主はおやつを「本格的」な食事と数えないため、食事はフル量のまま与え、結果として太らせてしまいます。
2. おやつは高カロリーになりがち
市販のおやつや人の食べ物は脂質・糖質でカロリーが高く、少量で多くのカロリーになります。10%を超えていることに気づかないことがよくあります。
3. メインのフードが栄養の中心
総合栄養食は、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルのバランスが考えられています。おやつでそれを押しのけすぎると、バランスが崩れ、カロリーコントロールも難しくなります。
4. 体重と健康
10%以内に収めれば、1日のカロリー目標に合わせやすく、肥満を防ぎやすくなります。長期的な健康と、過体重に関連する病気のリスク低減につながります。
10%ルールの実践
ステップ1: 1日の必要カロリー(MER)を把握する
維持エネルギー必要量(MER)—健康な体重を維持するのに1日に必要なカロリー—を計算します。ペットカロリー計算で出せます。
例:犬のMER=600kcal/日。
ステップ2: その10%を計算する
- 1日カロリーの10% = 1日のおやつ・おまけの上限カロリー。
例:600の10%=その犬は1日60kcalまでおやつ。
ステップ3: おやつのカロリーを把握する
パッケージの「1個あたりkcal」「100gあたりkcal」を確認。人の食べ物はカロリー情報を調べます。目安(およそ):
- しつけ用小さいおやつ:1個あたり約3〜5kcal
- 中くらいのビスケット:約20〜40kcal
- デンタルガム:約50〜100kcal以上
- チーズ1角:約30〜50kcal
- ピーナツバター大さじ1:約90〜100kcal
例:しつけ用おやつが1個5kcalなら、60kcal=MER600kcalの犬なら1日最大12個まで。
ステップ4: 90%はメインフードに回す
例:600−60=メインフードから540kcal。おやつは60kcal以内に。
ステップ5: 必要なら計って記録する
太り気味や体重管理中なら、数日間おやつを計ってカロリーを数えてみましょう。「ちょっと」が実は15〜20%だったと分かれば、10%に収めるよう減らせます。
10%以内に収めるコツ
- しつけには小さなおやつ: 小さく低カロリーのものを選べば、回数多くご褒美をあげても予算内に収まります。
- 食事の一部をおやつ代わりに: 1日分のフードの一部を取っておき、しつけや知育おもちゃ用に使う。ご褒美分のカロリーが上乗せになりません。
- 低カロリーのおやつを選ぶ: 「ライト」「しつけ用」で1個あたりkcalが少ない商品が多くあります。
- 高カロリーの人の食べ物は控えめに: チーズ、ピーナツバター、食卓の残りはあっという間に積みます。控えめか、やめましょう。
- デンタルガムや長くかむおやつもカウント: 10%に含めます。80kcalのガム1本は、小型〜中型犬ならその日のほとんど、あるいは全部を使うこともあります。
10%に含める「おやつ」とは
- 市販の犬・猫用おやつ
- 人の食べ物・食卓の残り
- デンタルガム・長くかむおやつ
- 総合栄養食ではないトッピング
- しつけのご褒美(1日分のフードから取ったフード以外)
- 栄養的に完全・バランスのとれたペットフード以外のもの
含めない(90%側): 食事の大部分を占める総合栄養食のメインフード。
10%より厳しくすべきとき
- 減量中: 獣医からおやつをさらに減らす(5%以下など)か、1日分のフードだけをご褒美に使うよう言われることがあります。
- 療養食: 病気によっては栄養管理が厳密なため、おやつは獣医の指示に従います。
- 小型の子: 猫や小型犬は必要カロリーが少ないので、少しのおやつで10%を超えがち。ごく少量か、食事のフードをご褒美に。
まとめ
10%ルールでおやつ・おまけをコントロールします。1日カロリーの10%までをおやつ・人の食べ物・総合栄養食以外に、少なくとも90%を総合栄養食に。ご褒美と絆は保ちつつ、体重と栄養を崩さないやり方です。
実践の流れ:
- ペット食事プランナーで**1日の必要カロリー(MER)**を出す。
- その10%をおやつの上限にする。
- **残り90%**をメインフードの計った量で与え、袋・缶のカロリー表示を使う。
少しの計算で、おやつは続けつつ、適切な食事という安心が得られます。


